バーンスタインWPO／シューマン：交響曲全集、ピアノ協奏曲、チェロ協奏曲　3CD

シューマン 3枚組
disc 1
①交響曲第１番変ロ長調 op.38『春』
②交響曲第４番ニ短調 op.120
disc 2
③交響曲第２番ハ長調 op.61
④チェロ協奏曲イ短調 op.129
disc 3
⑤交響曲第３番変ホ長調 op.97『ライン』
⑥ピアノ協奏曲イ短調 op.54

指揮：レナード・バーンスタイン
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ミッシャ・マイスキー (チェロ) ④
ユストゥス・フランツ (ピアノ)⑥
録音：1984年〜1985年

録音から30年超を経過していますが、近年ますます評価の高まっている名盤です。わかりやすくまとめるのではなく、錯綜した部分はありのままに、かつ熱気と詩情を伴って表現しています。④はマイスキーの録音歴の初期にあたる演奏ですが、スケール大きく弾ききっており、バーンスタインに位負けしていません。2017年の名曲名盤500では、第1番と第2番が第1位、第3番と第4番、チェロ協奏曲が第2位に選定されています。

バーンスタインはシューマンを好んで演奏した一人です。特に第2番への入れ込みは相当で、ロマンティシズムに溢れ、緩急とディナーミクの振幅の幅の大きな表現です。３楽章など一瞬マーラーかと思うほどです。その為に古典的な造形感は希薄になっており、聴き手の好みは分かれるかもしれませんが、ウイーン・フィルの気迫あふれる力演は説得力が有り、非常に聴き応えを感じます。

シューマンの交響曲についてまわっていた野暮ったい印象を完全に払拭してくれた快演。ここでバーンスタインがウィーン・フィル引き出しているサウンドはダイナミックな振幅を持ちながらも常に透明感を保っており、バーンスタインがこの作品に抱いている想いをパーフェクトに表現していて素晴らしい。もちろん演奏の内容は言うまでもない。それぞれの音楽素材はどれも丁寧に歌い込まれて豊かな表情を見せる。しかしセンチメンタルな表現に陥ることは決してなく、まさにロマンティクの化身とも言えるシューマンの魅力を存分に味わせてくれる。

輸入盤【西独盤】盤面傷無し
まずまずの美品です

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